本記事は、2023年12月に書かれたものになります。2024年に発表されたHenley&Partners社のランキングでは、日本は再び1位になっています。
日本のパスポートが「世界最強」ではなくなったって本当ですか……?最新のランキングも知りたいです!
今回はこんな疑問にお答えしていきます!
- 日本のパスポートが世界最強と言われたワケ
- 2023年パスポート最新ランキング
- 日本のパスポートが世界3位になった理由
みなさんは「日本のパスポートは世界最強!」ということを耳にしたことがあるでしょうか?
実は2022年までは紛れもなく、日本のパスポートは「世界最強」でした。
しかし、最新のランキングでは3位に転落してしまったんです……。
今回の記事では「どうして3位になってしまったのか」の理由も含めて日本のパスポート事情を詳しく解説していきます。
日本のパスポートは「最強」だった
イギリスのコンサル会社であるHenley&Partners社は「パスポートの強さ」を数値化したランキングを毎年発表しています。
日本はそのランキングで、2018~2022年の5年間で1位をキープし「世界最強のパスポート」と言われていました。
パスポートが”強い”ってどういうこと?
そもそもパスポートが”強い”とはどういうことなのでしょうか?
結論からいうと、「パスポートの強さ=ビザなしで渡航できる国・地域の多さ」のことを言います。
通常、海外に渡航する際には「ビザ(査証)」が必要になります。
そして、通常、ビザの取得には面倒くさい手続きと申請手数料がかかります。
しかし、渡航先によっては、ビザの取得を免除される国があります。
どのくらいの渡航先で免除されるかは、その国によります。
ビザなしで渡航できるということは、つまり海外旅行しやすいということでもあります。
日本国のパスポートを持っていると、多くの国にビザなしで渡航できるので「強いパスポート」と言えるワケです。
日本のパスポートが「最強」だったワケ
日本は2022年、世界パスポートランキングで1位でした。
2022年当時、日本がビザなしで渡航できる国と地域は、なんと191ヶ所(227ヶ所中)!
日本のパスポートは、まぎれもなく「世界最強」だったわけです。
どうして日本はそんなに”パスポートが強い”のでしょうか?
それには下記の3つに理由があります。
- 国際的なイメージが良いから
- 経済力が期待されているから
- パスポートが偽造されにくいから
一言でいうと、「日本人が信頼されているから」ということになります。
海外において、日本人が起こす犯罪や不法滞在、不法就労は少ないです。
渡航先の国も、日本のパスポートを持っている人なら安心して受け入れられるというわけです。
また、日本の経済力は世界4位で、世界的に見ても強い経済力を持っています。
日本人を受け入れやすくすることによって、その国も経済的なメリットを受けることを期待しているのです。
最新のランキング!日本は3位に転落…?
- 1位 … シンガポール(192)
- 2位 … ドイツ、イタリア、スペイン(190)
- 3位 … 日本、フランス、韓国、オーストリア、フィンランド、ルクセンブルグ(189)
- 4位 … イギリス、オランダ、デンマーク、アイルランド(188)
- 5位 … スイス、ベルギー、チェコ、マルタ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル(187)
- 6位 … ポーランド、オーストラリア、ハンガリー(186)
- 7位 … カナダ、ギリシャ(185)
- 8位 … アメリカ、リトアニア(184)
- 9位 … スロバキア、スロベニア、ラトビア(183)
- 10位 … アイスランド、エストニア(182)
︙ - 98位 … 北朝鮮(39)
- 99位 … ネパール、パレスチナ自治区(38)
- 100位 … イエメン、ソマリア(35)
- 101位 … パキスタン(33)
- 102位 … シリア(30)
- 103位 … イラク(29)
- 104位 … アフガニスタン(27)
※()内の数字はビザなしで渡航できる国・地域の数を表す
2023年7月にHenley&Partners社が発表した、パスポートの強さを示す最新のランキングは上記です(※一部省略)。
日本はビザなしで渡航できる国・地域が193→189に減ったため、順位を落として3位になりました。
1位になったのは「シンガポール」で、192ヶ所でした。
逆に、ビザなしで渡航できる国・地域が1番少なかったのは「アフガニスタン」で27ヶ所でした。
日本のパスポートが3位になった理由
2023年に発表されたランキングでは、日本は3位に順位を落としてしまいました。
その主な理由としては、ビザなしで渡航できる国・地域数が減ったことが挙げられます。
2023年のランキングでは、対象の国と地域が「193→189」に減っています。
減ってしまった国はどこ?
2022年から4ヶ所が減りましたが、正確に言うと「5ヶ所減 1ヶ所増」となります。
外務省によると、ビザが新たに5カ国で必要になり、1ヶ所で免除になったとのこと。
- 中国
- ミャンマー
- パプアニューギニア
- エチオピア
- ウガンダ
これらの国が免除ではなくなった理由としては「コロナ禍によって受け入れの方針が変わったため」だと見られています。
- カタール
今回のH&P社調べで、新たに免除になったのは「カタール」です。
ただ、カタール大使館によると、2017年ごろからすでに免除されていた※との話も。
※ 参考:日本のパスポート、首位陥落はなぜ? ビザ発給は「外交カード」にも(朝日新聞デジタル)
日本のパスポートが強いことに変わりはない
2023年のランキングで日本は順位を落としてしまいましたが、以前として「3位」です。
1位のシンガポールと比べても、4ヶ所差。
日本のパスポートが強いという事実には変わりありません。
日本人のパスポート保有率は低い
パスポートが強いというのは、面倒くさいビザの手続きも不要で「旅行がしやすい」ということ。
つまり、日本人は世界でも指折りの旅行がしやすい国民とも言えるわけです。
せっかく強いパスポートが持てるのに、日本人のパスポート所持率は「19.1%」です。
アメリカは「44%」、イギリスは「76%」と言われている※ので極めて低い率ということが分かりますね。
個人的にはせっかく最強のパスポートを持てるのに、海外旅行しないなんてもったいない!と思ってしまいます。
もちろん、治安の問題などもあるので、一概に海外旅行することが良いというわけではございませんが…。
まだ、海外に行ったことがない!という人はおすすめの国を下記でご紹介しているので、ぜひご覧ください。
※ 参考:海外に行かなくても国内で十分? (ABEMA TIMES)
まとめ:日本のパスポートは強い
- 日本のパスポートの強さは世界3位
- 日本が強いのは信頼されているから
- 強さ=ビザなしで渡航できる国の多さ
2023年に発表された最新のランキングでは、日本は順位を落として3位になってしまいました。
”世界最強”の座はシンガポールに譲ることになりましたが、依然として日本のパスポートが強いことに変わりはありません!
日本国のパスポートがあれば、多くの国に気軽に旅行することができます。
ぜひ、世界3位のパスポートで海外旅行を楽しんでくださいね。